1200年前から脈々と流れる時間に寄り添う

霊木を使った高野山生まれの御守り

霊木を使った完全寺内製御守り

奥之院御廟の御所芝と呼ばれる聖域に佇み、人々が一心に祈る姿を見守ってきた樹齢800年超の杉の霊木の御守です。生地選びにはじまり、縫製、紐の結び、最終仕上げまで、すべて当院内でひとつひとつ手作りしています。

御守り紐の一部は高野山にある、「ル・モン・コウヤ」にご協力頂いています。


お大師様の紙を残し、伝えたい

まずはたくさんのパーツを作り、色のトーンや組み合わせを決めていきます

お大師様が遣唐使として渡った唐で抄紙技術を習得され、高野山に伝えたと言われる和紙があります。

平安時代にはすでに高野十郷と呼ばれる集落で川の水を利用して、お大師さまから伝えられた製法によって、紙漉きが行われていました。

細川村をはじめ、十の村で門外不出の製法として厳しく管理・生産された紙は高野紙(高野細川紙)と呼ばれました。
残念なことに、その高野紙の抄紙技術を継承する職人は現在ではたった一人を残すのみとなっています。


天然素材で丁寧に漉かれた紙は永く生きる

白河上皇の高野山行幸の時代すでに紙漉きが行われている
障子の修理に
金封としての役割以外にも隠された工夫があります
中川善教僧正著「かうやがみ」より

西細川活性化実行委員会の皆さんによって丹精込めて育てられた楮からできる高野紙。触れると温もりを感じます。    自然の素材から手間暇かけて丁寧に漉きあげられた紙には楮の繊維の力強さを感じます。自然の恵みのおかげで生かされていることを実感し、ありがたい気持ちに。

「koubou2466」の金封やポチ袋は、役目を終えたら捨てるのではなく、破れた障子の修理に使うことをおすすめしています。 水引の部分は朱印帳バンドや傘の目印・ワイングラスの目印として再利用できるひと工夫が。
また、白檀のお香を忍ばせた熨斗の部分はブックマークとして、ほのかな香りと共に読書を楽しんでください。

西室院「上段の間」、「原在中」の佛手柑

西室院の工房について

弘法大師が高野山を開創された際に建てられた四室(中、東、北、西)のひとつ、西院が独立した寺院で、最初の山内寺院とされる西室院。

「koubou2466」はその中にある工房です。

ここではどれも一点一点手作りで御所芝杉の御守りをはじめ、高野紙と水引を使った金封・ポチ袋・栞・御朱印バンドなどを手掛けています。この活動を通じ、失われつつある高野紙の歴史や技術の保存と次世代への継承に、ほんの少しでも関わることができれば。

1200年もの長い年月を超えて、今もなお絶え間なく祈りが捧げられる聖地、高野山。総本山金剛峯寺の塔頭寺院のひとつである西室院という空間で、参拝された皆様の記念になるようなお品を心を込めて創作していきたいと思っています。